都井岬 (とい岬、トイ岬、といみさき、といのみさき)、都井岬灯台、都井岬の野生馬 (串間市)





<標高、位置>   都井岬灯台は
標高 約245 m
 北緯31度22分03秒  東経131度20分45秒


 都井岬は串間市大字大納にあります。また、都井岬灯台は串間市大字都井岬にあります。 「といみさき」あるいは「といのみさき」と呼ばれます。 志布志湾の東端にあり、日南海岸国定公園の最南端に位置しています。
 日本の灯台50選にも選ばれている、白色 八角形の大型灯台である 都井岬灯台、天然記念物の都井岬の半野生馬(御崎馬、岬馬、都井の野生馬)が有名です。 また、日本猿もいて蘇鉄(ソテツ)自生地の北限でもあります。 都井岬灯台展示資料室(2000年3月開設)、都井岬ビジターセンター(うまの館)、国民宿舎、ホテル、売店、御崎神社、駒止の門、扇山には無線方位信号アンテナ、八十八カ所巡り、白蛇様もあります。 まわりの海では、6-7月には飛び魚、冬にはブリが捕れます。 大昔からの大蛇退治の古事にならった「都井岬火まつり(柱松)」が行われます。



写真A: 丘の上に馬たちが見えています。 ここの「御崎馬」は長野県の木曽馬、北海道の道産子などとともに日本在来馬と言われ、今から約2000年前(縄文時代後期から弥生時代中期)に中国大陸から導入された馬が起源といわれています。
都井岬 (といみさき)の馬は御崎馬 (みさきうま)と呼 (よ)ばれます。



写真B: 馬はいつも草を食べていますが、 この写真には、仰向けになっている雌馬と、横になっている雄馬も見えています。 この様子 (ようす)は御崎馬 (みさきうま)の「ダニこすり」と呼 (よ)ばれます。 ハーレムと呼ばれる群れには、雄一頭と数頭の雌、子馬が属しています。 江戸時代に串間を治めていた高鍋藩秋月氏が日向の馬を集めて7カ所の藩営牧場を造りました。 そのひとつがこの都井の野生馬の起源です。



写真C: 太平洋の見える、広々とした丘で、過ごす馬たちは幸せそうです。 御崎馬は牧場開設の初めからほとんど人手を加えないで育てられました。 廃藩後の明治7年に都井4組と宮の浦の人たちで御崎牧組合ができてその所有になりました。



写真D: 人手をほとんどかけずに育てられたので、御崎馬の習性、体型、資質は野生状態を思わせます。 それで「都井の野生馬」といわれるようになりました。 一夫多妻の家族で、雄一頭と数頭の雌それに子馬でハーレムを作り、一つの群れとなります。 昭和28年に「自然における日本に特有の家畜」として国の天然記念物に指定されました。



写真E: 馬の糞は、各ハーレムの群れのテレトリーを示しているそうです。 また、生まれた子馬は草を食べ始める前に、母馬の糞を食べ、消化に必要なバクテリア(腸内細菌)を得ます。 馬と同様に盲腸の発達したウサギも同じだそうです。



写真F: 馬の群れの近くに「ヒオウギ」の花が咲いていました。 馬は食べないのでしょう。



写真G: 馬のいる丘から見た志布志湾。



写真H: 車道も見えています。



写真I: 太平洋とソテツの木も見えています。



写真J: 左の木がソテツです。



写真K: ヒオウギの花です。 檜扇(ひおうぎ)は、アヤメ科の多年草で、山野に自生します。 葉が桧(檜、ひのき)で作った扇に似ているので、この名前が付きました。 夏に濃色の斑点のある黄赤色の花を付けます。



写真L: 都井岬観光ホテルの看板。 先の方の山に都井岬灯台があります。



写真M: 都井岬灯台の駐車場。 都井岬灯台も見えています。 ここは尾根になっていて、涼しい風が吹いていました。



写真N: 駐車場から都井岬灯台を望む。 灯台のアンテナも見えています。



写真O: 都井岬の案内板(地図)。



写真P: 野生馬の注意の看板。



写真Q: 都井岬灯台近くの売店とトイレ。



写真R: 都井岬灯台と売店。



写真S: 都井岬灯台の門札。



写真T: 都井岬灯台と右手に都井岬灯台展示資料室。 灯台のアンテナも見えています。



写真U: 都井岬灯台。 右の小さな塔には風速風向計が付いています。 白色 塔形、毎15秒に1閃光、光度:53万カンデラ、光達距離:23.5海里(約43 km)、地上から灯火まで10メートル、水面から灯火まで255メートル。 初点灯は昭和4年12月22日。



写真V: 都井岬灯台展示資料室の前には、古い灯台の「光る部分(灯ろう)」が展示されています。



写真W: 上の写真を拡大したもの。 「6等灯ろう」。



写真X: 海の道しるべ 都井岬灯台の説明板。



写真Y: 都井岬灯台に行くにはこの階段を上ります。



写真Z: 都井岬灯台の入り口。



写真AA: 都井岬灯台の入り口 上の壁にある表札。 初点灯 昭和4年12月22日と書いてあります。



写真AB: 都井岬灯台内部の螺旋(らせん)階段。



写真AC: 都井岬灯台の中段からも展望所に行けます。 先の方に大型双眼鏡もあります。



写真AD: 都井岬灯台の内部。



写真AE: 都井岬灯台の上段から見た景色。 都井岬灯台展示資料室と売店も見えています。



写真AF: 都井岬灯台の上から望む。 駐車場、遠くの山(扇山)には無線方位信号のアンテナも見えています。



写真AG: 都井岬灯台の上から見た太平洋。



写真AH: 都井岬灯台の上から。 遠く左に都井岬ビジターセンター(うまの館)、右寄りに都井岬観光ホテルも見えています。



写真AI: 都井岬灯台展示資料室、売店、トイレも見えています。



写真AJ: 駐車場も見えています。



写真AK: 遠くの扇山には無線方位信号アンテナが見えています。



写真AL: 都井岬灯台から北西方向を望む。 遠くに宮之浦が見えています。



写真AM: 都井岬灯台の近くにある展望台。 双眼鏡があります。



写真AN: 都井岬灯台の風速風向計。



写真AO: 都井岬灯台の崖の下にある大きな岩。 この岩は灯台から約255 m下方にあります。 白波が立っています。



写真AP: 都井岬灯台からの眺め。



写真AQ: 都井岬灯台の光る部分の真下にある機械。



写真AR: 都井岬灯台 回転装置の機械。



写真AS: 都井岬灯台の回転部分を支える所。



写真AT: 都井岬灯台の一部分。



写真AU: 都井岬灯台の上部の様子。



写真AV: 展望台から見た都井岬灯台。 都井岬灯台に登っている人たちが見えています。



写真AW: 都井岬灯台展示資料室には、大型のレンズ、発光するランプなども展示されています。



写真AX: 御崎馬のハーレム(一夫多妻の家族)。 子馬も2頭見えています。 出産は4-5月がピークです。 子馬は足に比べて首が短いので、草を食べるときによく前足を開いています。



写真AY: のんびり群れで草を食べています。 御崎馬と蒙古馬を比較すると、両方とも体高が約130 cm、体重が約300 kgです。



写真AZ: 体の色が黒っぽいものも居ます。 子馬は1-2歳で生まれた群れを離れます。 雌子馬は別のハーレムに入るか、若い雄馬と新しいハーレムを作ります。 雄子馬はハーレムをもてない雄馬だけの群れに入り、自分のハーレムを作るチャンスを待ちます。 繁殖シーズンの4-6月には若い雄馬とハーレムの雄馬の争いが絶えません。



写真BA: 子馬は前足を広げます。 ハーレムの雄馬と牝馬の配偶関係は安定していて、どちらかが死ぬまで続くこともあります。 1997年の調査では、13頭の種雄馬がそれぞれ5-10頭のハーレムを作っていました。 ハーレムの種雄馬も14-15歳になると、力が衰えハーレムの雌馬はしだいに去っていき、雄馬一頭になります。



写真BB: 都井岬観光ホテルの一階。



写真BC: 都井岬観光ホテルのロビー。



写真BD: 都井岬観光ホテルの玄関。



写真BE: 都井岬観光ホテルの玄関前。 ソテツの木があります。



写真BF: 都井岬観光ホテルの隣に、御崎馬に乗せてくれるところがありました。



by 南陽彰悟 (NANYO Shogo)