月知梅 (梅祭り) (げっち梅、げっちばい、ゲッチ梅)  (宮崎市高岡町高浜)







<標高、位置>  月知梅は
標高 約10 m
 北緯31度57分02秒  東経131度18分26秒


 月知梅は宮崎市高岡町高浜にある古くからの梅林です。 月知梅は、1673年 第19代藩主、島津光久(みつひさ)が観来したときに「月知梅」と命名しました。 樹齢400年の臥龍梅(がりょうばい)という品種です。 元は一株だったものが、200年前頃から古枝が地面に着き、そこから根と枝を出し株数が増え、現在約60本になっています。
 私は中学生の時、2月10日ごろに、学校行事として、大淀大橋からこの月知梅までの長距離走がありました。 女性徒は生目小学校(いきめしょうがっこう)から、月知梅まで走りました。 当時は古い建物であった高浜地区公民館で、高岡名物のミカンが配られ、美味しかったことを思い出します。


写真A: 国指定天然記念物 月知梅(げっちばい)の看板。 指定年月日 昭和10年12月24日。
 月知梅の梅は、臥龍梅(がりょうばい)という梅の種類で、今から約200年前までは一株のものでしたが、その後、枝が伏して根を張り、四方に繁殖したと言われています。 毎年、2月の中旬頃が満開で、この時期になると白色八重の花を付け、多くの人々の心を和(なご)ませてくれます。
 月知梅は、もともと香積寺(こうじゃくじ)の庭に植えてあった梅で、「香積の梅」と言われました。 香積寺とは、1600年、高岡に創建された龍福寺の末寺で、龍福寺 二世 明庵和尚の開山です。 香積寺が創建される前は、ここにお堂があり、梅もその頃植えられたようです。 
 梅の大樹もあったことから、ここに香積寺が建てられたものと思われます。 この寺は山号を「梅樹山」、寺号を「香積寺」と称して開山され、明治時代の初めの廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)によって廃寺となりました。
 月知梅は、1673年 第19代藩主、島津光久(みつひさ)が観来したときに「月知梅」と命名したもので、数多くの藩主や知名士が梅を見に香積寺を訪れています。




写真B: 月知梅にある看板。
月知梅は、樹齢が400年にもなる古木で、将来にわたって私たちの子孫に伝えていくべき貴重な文化財です。
しかしながら、近年ではしだいに樹勢が衰え、平成11年春には新芽が枯死して生育しないという最悪の状態になりました。 町では樹勢の回復を願って樹木治療を行い、現在ではしだいに元気を取り戻しつつあります。 
 当分の間、園内への立ち入りをご遠慮いただくことにつきましても、土の踏圧を防ぎ、根を生育させるための治療として行っているものです。 ぜひともご協力いただきますよう、よろしくお願い申し上げます、と書かれています。



写真C: 月知梅の梅は みやざきの巨樹百選 に平成4年3月に認定されています。 樹木名: 梅、樹齢: 400年、幹回り: 70 cm、樹高: 6 m、所有者: 高岡町。



写真D: 梅林のそばに月知梅天満宮があります。



写真E: 月知梅天満宮の祠(ほこら)。



写真F: 月知梅天満宮の由来の看板。
この天満宮は初めの頃は月知梅の東端にありました。 その後、梅林が広がったので、今の位置に移されたようです。 現在の社殿は昭和6年に新築されたもので、昭和の大修理(昭和55年5月18日竣工)がありました。 そばの鳥居は昭和14年9月に奉納されました。



写真G: 昭和14年9月に奉納された月知梅天満宮の鳥居(とりい)。 後ろは梅林です。 手前には社殿があります。



写真H: 月知梅天満宮の鳥居。 奉納 昭和14年9月吉日と書かれています。



写真I: 月知梅天満宮の由来板、石碑(せきひ)、展望台、トイレなどが見えています。



写真J: 月知梅天満宮の鳥居、梅林、展望台、石碑(せきひ)、トイレなど。 梅祭りのピンク旗も見えています。



写真K: 月知梅のトイレ。



写真L: 梅祭りの旗、提灯(ちょうちん)、右の建物は高浜地区公民館です。 展望台から西方向を見たもの。



写真M: 月知梅天満宮の社殿、幟(のぼり)、由来板、左の建物は高浜地区公民館。 展望台から見たもの。



写真N: 月知梅の展望台から見た景色。 右は梅林、先の方には大淀川の堤防の道にあるガードレールも見えています。 山は大淀川の対岸にあるものです。



写真O: 月知梅の展望台から北方向を見たもの。



写真P: 月知梅の展望台から見た梅林。



写真Q: 月知梅。



写真R: 月知梅の梅の花。



写真S: 月知梅の展望台から東方向を見たもの。



写真T: 月知梅の展望台から南を見た景色。



写真U: 月知梅の梅の花。 臥龍梅(がりょうばい、龍が寝ているように見える梅の意味)という品種の梅の木で、八重の白梅です。



写真V: 月知梅の梅林、石碑(せきひ)、展望台、月知梅天満宮の社殿、高浜地区公民館、トイレなど。



写真W: 月知梅の様子。 梅祭りの旗が建っています。



写真X: 月知梅。



写真Y: 月知梅の南側には墓地があります。 この墓地は、元ここにあった香積寺(こうじゃくじ)の頃からのものと思われます。



写真Z: 月知梅の南東の角です。 古い枝が地面に付き、そこから根と新芽が出ます。 いかにも龍が寝ているような形に見えます。



写真AA: 「月知梅」の梅の品種は、臥龍梅(がりょうばい)というものです。 龍が寝ている姿に似ています。 これは、新富町の「座論梅」と同じ品種です。



写真AB: 月知梅の梅。



写真AC: 月知梅の梅の品種は、古い枝が地面に着きます。



写真AD: 月知梅 東側の道から。 大淀川の堤防も見えています。



写真AE: 大淀川の堤防には車道があります。



写真AF: 月知梅の梅林。



写真AG: 月知梅。



写真AH: 月知梅の梅林にある五輪塔。 「金宝花心大師 天正12年甲申(きのえさる)7月11日」と刻まれた五輪塔があります。 この五輪塔は香積寺が創建される前に建てられており、誰のものであるかは分かりません。 しかし、相当身分の高い人のものと推測されます。



写真AI: 月知梅の梅林。



写真AJ: 月知梅の梅。



写真AK: 月知梅の梅は、古い枝振りに特徴があります。



写真AL: 月知梅の梅林は臥龍梅(がりょうばい)という品種で、古枝の枝振りに特徴があります。



写真AM: 月知梅と大淀川の堤防。



写真AN: 北側の道から見た月知梅。



写真AO: 月知梅の北側沿いの道。 左手先に、月知梅と高浜地区公民館の入り口があります。 梅祭りのピンク旗、コーヒーなどの自動販売機も見えています。



写真AP: 北側の道から見た月知梅。



写真AQ: 月知梅の梅の木。



写真AR: 国指定天然記念物 月知梅の標識棒。



写真AS: 梅祭りで、テントもあります。 よもぎ団子の旗も見えています。 左奥の建物は高浜地区公民館。



写真AT: 高浜地区公民館から見た月知梅。 パンジーなどの花も咲いていました。



写真AU: 月知梅の西から見た景色。



写真AV: 月知梅の白い花です。 月知梅には紅梅はありません。 元は一株の木から増えた梅林だからです。



by 南陽彰悟 (NANYO Shogo)