遠近両用メガネ (体験記)(累進 (るいしん)焦点レンズ、高齢者、訓練、練習)

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「遠近両用メガネの9日目」

中途半端な感じはあるが
妥協しつつ使えそう
まあ良かったかな


「遠近両用メガネの20日目」

慣 (な)れてきた
パソコンのとき以外では
ずっと遠近両用眼鏡です


「遠近両用メガネでタブレット」

画面を見ると
真 (ま)ん中が盛り上がる
面白 (おもしろ)いけどやはり欠点


「遠近両用メガネ」

使い始めて1ヶ月
久しぶり普通のメガネをかけてみた
景色 店内 はっきり爽 (さわ)やか


「使い始めて2 年 9 ヶ月遠近両用メガネ」

週刊誌平気で読める
爪切りはとても便利で
階段 運転 テレビも OK


 <はじめに>
 老眼 (老視)は40歳ぐらいから始まり、60歳ぐらいで最も強度になります。 それ以降はほとんど老眼の度数は変化しません。 老眼になると目のレンズである水晶体が膨 (ふく)らむことが難 (むつか)しくなるので、近くが見えにくくなります。 対処 (たいしょ)するには、近くを見るときは老眼鏡を使用します。 遠くを見るときは老眼鏡を外 (はず)します。 このメガネをかけたり外 (はず)したりする動作を行わなくて済 (す)むようにするものが、遠近両用メガネです。
白内障の手術をして単焦点眼内レンズを目に入れたときも、遠、中、近のうち1つの距離だけがはっきり見えます。 そのときも老眼のときに似た状況になり、遠近両用メガネを使うことがあります。 遠近両用メガネには2焦点 (しょうてん)レンズを使うものと、多焦点レンズ (累進焦点レンズ (るいしんしょうてんレンズ))を使うものとがあります。 2焦点レンズは2つのレンズの境目 (さかいめ)が見えるので、他人から見ても遠近両用メガネと分かります。 多焦点レンズの場合は境目 (さかいめ)はほとんど見えず、他人からは遠近両用メガネとは分かりません。
 遠近両用レンズは遠、中、近のそれぞれの視野が狭 (せま)いことが欠点ですが、絶え間 (たえま)ない研究開発でそれぞれの視野が少しずつ広いレンズが登場しています。 レンズの材質は今はプラスティックが主流です。 ガラス製レンズのものもあります。 プラスティックレンズは軽いことが特長で、ガラスレンズは傷 (きず)がつきにくいことが特長です。
 遠近両用メガネのフレーム (枠 (わく))は、上下の幅が広いものが遠近両用メガネには適しています。 レンズの上部で遠方を見て、レンズの下部で近くを見るからです。
 遠近両用メガネを使いこなすには訓練が必要です。 私の場合は2〜3週間で慣 (な)れました。 慣れれば自動車の運転もできます。

○ <遠近両用レンズのメガネ (体験記)>
「遠近両用メガネの1日目」
 遠近両用メガネが出来上がりました。 注文してから9日間で出来ました。 予定より早めでした。 加入度数は左右とも 2.25 D (ジオプトリー (ディオプターとも言います。))です。 これは遠方用のレンズより 2.25 D だけ差がある近い所用のレンズが同じ眼鏡のレンズに同居しているということです。
早速ショッピングセンターの中で新しい遠近両用メガネを使いました。
(1)ショッピングセンターの中のまわりの景色はやはり遠方用の普通のメガネの方がはっきり見えます。
(2)歩くとやはり少し違和感があります。
(3)階段を手すりにつかまりながら上下しました。
(4)エスカレーターの手すりを使いながら上下しました。
(5)ソフトクリーム屋で椅子 (いす)に座 (すわ)って食べてみました。
(6)トイレにも行ってみました。
(7)ショッピングセンターの2階と1階を一回りしました。
遠近両用メガネでそれほど困る場面はありませんでした。
(8)自動車は今までの遠方用のメガネを使って運転しました。 この方がまだ安心だからです。
(9)家に帰って遠近両用メガネでパソコンを使ってみました。 やはり今までのパソコン用メガネよりは、はっきりみえる面積 (正確には視野)が狭 (せま)く不便です。 これは遠近両用メガネの困った点です。 パソコン用のメガネを使いましょう。

 「遠近両用メガネの2日目」
(1)手すりなしの階段の登り下 (くだ)りのとき危険は感じませんでした。
(2)昼間に自動車の運転をしました。 別に不都合は感じませんでした。 車のスピードメーターなどの計器が遠方用メガネのときよりはっきり見えました。 サイドミラーを見るときや、バックを見るときもそれほどの不自由さは感じませんでした。 私のプレミアム遠近両用メガネはレンズの横端 (はし)の歪 (ひずみ)はほとんど気になりません。 少しぼやけはしますが。
(3)コンビニ店で週刊誌をちょっと見てみました。 さすがに見易(みやす)いと思いました。
(4)ティッシュペーパーで口を拭 (ふ)くときに床 (ゆか)が左右に交互に下がったように見えました。 調べてみると前を見たままで、顔を右に少し向けると床の左側が下がって見えます。 顔を左に向けると床の右側が下がって見えます。 これは気持ちの良いものではありません。 顔を左右に動かし続けると床がシーソーのような動きに見えます。 これはレンズの収差が原因と思われます。
(5)車で神宮まで行って参拝者の行列に並 (なら)び初詣 (はつもうで)をしました。 遠近両用メガネを使いましたがまったく問題ありませんでした。

 「遠近両用メガネの3日目」
(1)週刊誌を少し長時間見ると、首と目が疲れます。 長い記事は辛 (つら)く感じます。 これは遠近両用メガネの困った点です。
(2)遠近両用メガネを使って自動車の夜間運転を初めてしました。 大丈夫 (だいじょうぶ)でした。

 「遠近両用メガネの5日目」
(1)遠近両用メガネを使いながら小走りに走ってみました。 OKでした。
(2)スマートフォンを遠近両用メガネで使ってみました。 レンズの下部を用いて、縦長のスマホの上端から下端まで顔を動かさずにはっきり見えます。 横長にして見てもOK。
(3)タブレットを遠近両用メガネで使ってみました。 レンズの下部を用いて、縦長のタブレットの上端から下端まで顔を動かさずにはっきり見えます。 このときタブレットを水平にして見た方が良い。 横長にして見てもOKでした。

 「遠近両用メガネの8日目」
(1)本屋さんで遠くの本を見るとレンズの上部でも、左右端に近い所では表紙の文字がボケます。 レンズの上部で遠くを見るときも、左右方向の中央の方がはっきり見えます。
(2)デジタル式の体重計に立って測るとき、下を見ると体重の数値が少しボケますが、読み取ることはできます。
(3)遠近両用メガネを使うと腕時計の曜日、日付の文字が見えるようになりました。

 「遠近両用メガネの2週間目」
(1)今は、パソコンを使うときにパソコン用眼鏡 (めがね)を使います。 それ以外は、遠近両用メガネを使用しています。 遠近両用メガネに慣 (な)れてきたようです。

 「遠近両用メガネの21日目」
(1)タブレットを手に取って画面を見るときは、近く用のレンズの下部で見ます。 このとき左右方向の中央部分が左右端付近より、約 1 cm から 2 cm 盛り上がって見えます。 これは「遠近両用メガネの2日目」の(4)の <前を見たままで、顔を右に少し向けると床の左側が下がって見えます。 顔を左に向けると床の右側が下がって見えます。 これは気持ちの良いものではありません。 顔を左右に動かし続けると床がシーソーのような動きに見えます。>という現象と同じものです。
タブレットを見るときは左右方向の中央付近がはっきり見え、左端や右端付近は文字がボケます。

 「遠近両用メガネの1ヶ月目」
眼科で視力測定をしました。 レンズの遠方用の所で見ると視力が右目は 1.2 、左目も 1.2 でした。 よく見えています。

 「遠近両用メガネの36日目」
爪切り (つめきり)を遠近両用メガネを使って行いました。 よく見えました。 足の爪 (つめ)も手の爪もはっきり見え、きれいに爪切りが出来ました。

 「使いだして1ヶ月と1週間目に普通の遠近両用でないメガネで外出しました
(1)ドライブするときはっきり見える部分が広くて (視野が広くて)遠近両用メガネのときより気分が良い。
(2)電気量販店、マーケットなどでまわりがはっきり見えてすっきりした気分になります。 値札 (ねふだ)などはメガネを上にずらして裸眼で見ます。 週間誌などを見るときはメガネを外 (はず)して見ます。
 やはり普通の遠近両用でないメガネの良いところを再確認しました。

 「遠近両用メガネの1ヶ月と3週間目」
カメラの背面にある液晶画面を、遠近両用レンズの下部で見るとはっきり見えます。 これは写真を撮 (と)るときに助かります。

 「遠近両用メガネの1ヶ月と4週間目」
面倒 (めんどう)で遠方用などの単焦点レンズのメガネでは読むのを諦 (あきら)めていた文字などを、遠近両用メガネだと読むようになりました。


<重要なまとめ>
(1)パソコンを使うときは遠近両用メガネでなく、パソコン用のメガネを使おう。



十分に眼の度数が安定したと思われる、白内障手術後8ヶ月の頃 (ころ)に「遠近両用メガネ」を注文しました。 私には遠近両用は初体験です。
フレームは大きめのものにしました。 これはレンズの上部が遠方用で下部が近距離用になるので、特に上下の幅が広いほうが良いからです。 フレームは金属のチタン製です。 レンズはプレミアム遠近両用レンズです。 このプレミアム遠近両用レンズはプラスティック製でセイコーオプティカルプロダクツ社のものです。 像の揺 (ゆ)れ、歪 (ゆが)みが少ない両面累進 (るいしん)設計で、自然な見え方のレンズだそうです。 55歳を超える人、強い乱視の人、長時間メガネを使う人、手元を多く使う人に向いているそうです。 メガネ屋の店員さんから「遠方を見ることを重要視しますか、それとも近くを重要視しますか?」と尋 (たず)ねられました。 私は遠方を見ることを重要視しますと答えました。 これはレンズの遠方を見る部分の面積を広くするということでしょう。
フレームは約¥14、000でレンズは左右合計で約¥20、000でした。
 レンズは右が S -3.25 D (ジオプトリー)、 C ー、 ADD(加入度) 2.25 D で、左が S -2.75 D、C -0.50 D、AX 180 度、 ADD 2.25 D です。
レンズの下部を用いて近くを見ると、眼から 35 cm の距離の物がはっきり見えます。

写真A: 累進 (るいしん)焦点遠近両用メガネです。 1枚のレンズに遠方用と近距離用の部分が同居しています。 その間にその中間の度数の部分が多数並 (なら)んでいます。 下の写真から分かるようにその境目 (さかいめ)は分かりません。 これと比べて以前主流だった2焦点遠近両用メガネでは、遠方用と近距離用の部分の境目は他人からでも分かります。


 私が店員さんに尋 (たず)ねたら、「遠近両用メガネでも自動車の運転は出来ます。 しかし、
(1)自宅内で座 (すわ)って遠近両用メガネを使う。
(2)自宅内で歩きながら遠近両用メガネを使う。
(3)屋外 (おくがい)で遠近両用メガネを使う。
そして最後に、
(4)自動車の運転中に遠近両用メガネを使う。
の順番で練習をしてください。」

と言われました。
そうです。 遠近両用メガネを利用するには訓練が必要なのです。
若い人は比較的遠近両用メガネに慣 (な)れやすいそうですが、高齢者はなかなか慣れないようです。 私は高齢者です。 はたしてどうなるか? 楽しみな気もします。
万が一慣れないときには、この店では購入して2ヶ月以内なら無料で普通の単焦点レンズに交換してくれます。 これは安心なことです。

 私のプレミアム遠近両用メガネは屈折率が1.67 の超薄型プラスティックレンズです。 また私はパソコンをよく使うので、40 % ブルーライト (青色光)カットの機能も付けました。
 約2週間でメガネは出来上がります。

 店員さんに、<遠近両用メガネの使い方のコツ>を教 (おそ)わりました。
(1)遠くを見るときには、顎 (あご)を引いて見る。 レンズの上部で見る。
(2)近くを見るときには、顎 (あご)を上 (あ)げて下を見る。 レンズの下部で見る。
(3)レンズの下部の左右はよく見えない部分です。
(4)近くを見るときには、レンズの下部の中央付近で見る。


 「痴呆 (ちほう)になったら遠近両用メガネを使えるか?」
おそらく無理ではないかなあと思います。
高齢者はなかなか遠近両用メガネに慣れないということと関係あるかもしれません。

 遠近両用メガネに慣れる「訓練期間」は、別の店の人に尋 (たず)ねたら、
(1)早い人は約1 週間で慣れる。
(2)平均的には 2〜4 週間。
(3)遅い人は 2〜3 ヶ月、あるいはそれ以上かかります。

 遠近両用メガネのレンズの場所による「度数の差」が大きいと、見えにくいレンズの場所が広がります。 それでより慣れにくくなります。 レンズの場所による度数の差が大きいと、レンズの下部の近くを見る部分の広さ (幅)が狭 (せま)くなり、レンズの上部の遠くを見る部分も多少、広さ (幅)が狭くなります。 レンズの下部の左右にははっきり見えない部分があります。 このせいで遠近両用メガネをかけたときに、足元が「ふあっと」した感じになることがあります。

 別の店の人に聞いたら、
「遠近両用メガネを使うときの注意点は?」
(1)階段を下 (くだ)るときに注意する。 うつむき加減になってレンズのより上部で見る。
(2)自動車運転のサイドミラーを見るときは、横目でなく顔をサイドミラーに向けて見る。 レンズの横端 (よこはし)で見ると、像がぼやけて歪 (ゆが)む。
(3)自動車運転の振 (ふ)り返って後 (うし)ろを見るときは、横目でなく体ごと後ろに向ける。
(4)左右を見るときは顔ごと動かす。 視線は上下に動かし、遠近の調節をする。
(5)本や週刊誌を見るときは本などを、水平にして読む。 こうすると本を立てて見るよりはっきり見える範囲が広くなる。
これらは遠近両用メガネの弱点でもあります。

 別の店員さんに尋 (たず)ねたら、
はっきり見たいときは、手に持っているものは手を動かしてレンズの中央 (左右方向の。)で見ます。 また動かせないものをはっきり見たいときは体を動かしてレンズの中央 (左右方向の。)で見ます。

 別の店の店員さんに聞いたら、
足元を見るときには顎 (あご)を引いてレンズの上部で見る。 車の後ろ側を運転席から見るときは、目だけ向けずに顔を向ける。 レンズの上部は遠方、下部は近い所がはっきり見えることを、特に初めの頃 (ころ)は意識する。

別の店の店員さんに聞いたら、
(1)自動車の運転席を後ろに傾 (かたむ)けるとレンズの下部で前方を見ることになるので、ボケる。 だから運転席をあまり後ろに傾けないこと。
(2)自動車の運転席から後部座席のものを取ろうとするときなど、レンズの左右方向の端 (はし)を使うためボケる。
(3)ゴルフでボールを打つときにレンズの下部を使うのでボケる。


 別の店の店員さんに尋 (たず)ねたら、
メガネが左右に傾 (かたむ)くと見えにくくなるので、両手で持ってメガネをかけ水平になるようにする。

 <2つ目の遠近両用メガネ>
眼鏡市場でニコンのストレスフリー遠近両用メガネ (2018年8月15日新様式第1版)を作りました。 2つ目の遠近両用メガネです。 レンズの S、C、軸 (じく)、加入度は1つ目のOWNDAYSで買ったセイコーオプティカルのプレミアム遠近両用メガネと同じです。 これを比べると顔を左右に振 (ふ)ったときの床 (ゆか)の揺 (ゆ)れはニコンのレンズの方が大きい。 そのためセイコーオプティカル社のものの方が慣 (な)れやすいでしょう。
 白内障手術をして1年1ヶ月後、
裸眼視力は右目 0.15、左目 0.1 です。 検眼用のレンズで矯正 (きょうせい)すると、右目 1.2、左目は 1.0 でした。 2つ目の遠近両用メガネ ニコンのストレスフリー遠近両用メガネをかけた状態で、視力を測りました。 遠方は検眼用のレンズと同様に、右目 1.2、左目は 1.0 でした。 (1つ目の遠近両用メガネ セイコーオプティカルプロダクツのプレミアム遠近両用メガネは、光学的な度数、加入度などは2つ目と同じですが、このプレミアム遠近両用メガネは遠方が右目は 1.2、左目も 1.2 でした。 1つ目の遠近両用メガネと2つ目の遠近両用メガネで、測った時期は異なりますが、遠方はほぼ同じ矯正視力になっています。)

 <使い始めて 2 年 9 ヶ月後 遠近両用メガネ>
パソコンを使うとき以外、遠近両用メガネを使用しています。 パソコンを使うときは、目から 60 cm のところにピントが合 (あ)うメガネを使っています。 そのほうが視野が広く液晶画面の広い範囲ではっきり見えるからです。
 週刊誌も今は楽 (らく)に遠近両用メガネで読んでいます。 爪切りは遠近両用メガネを使うと爪先 (つめさき)がはっきり見えて助かります。 階段の上り下りも平気です。 自動車の運転はまわりの景色と近くのメーターパネルなどもよく見え便利です。 テレビも遠近両用メガネで見ています。 もちろん散歩や買い物、食堂での食事のときにも使用しています。 写真を撮 (と)るときにも景色とカメラとファインダーや液晶画面も見えます。 腕時計も見えます。
 今は遠近両用メガネを購入して良かったと思います。


* 謝辞
12店のメガネ屋さんから遠近両用メガネについて話を聞くことが出来ました。 御礼申し上げます。


LINK

「宮崎観光情報、山「観光地 in 宮崎」 by 南陽彰悟[橋詩人]

「宮崎観光」と「宮崎の山」、写真 by 南陽彰悟[橋詩人]

「宮崎 見どころ(観光) 行き所(山など)」、写真 by 南陽彰悟[橋詩人]

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「筑波山」と「筑波山登山コース」 by 南陽彰悟


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by 南陽彰悟 (NANYO Shogo)